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明けました・・・

 2009-01-01
新年あけましておめでとうございます。

旧年中は何かとお世話になりました。

今年も宜しくお願い致します。


何かと厳しい国内情勢の中、
今年はどこまで踏ん張り続けることができるでしょうか。

なんてことを考えていても仕方がないので(笑)
自分はひたすら、ぼやき続け、呟き続け、そして訳分からない小説もどきを書き続けます♪

ん?
そういや、絵を描くことはどこへ行ったんだろうなぁ・・・・。

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【短編】 タランチュラ 1 ~人外魔境 外伝~

 2009-01-05

あれは、現実から逃げたがるわたしの心が見せた夢物語だったのだろうか。

わたしは、南米に向かう飛行機の中にいた。
商社で働くわたしは、日々忙しく過ごす。
休日らしい休日もなく朝から晩まで働き、疲れ果てた身体を引きずって家に帰るとベッドに倒れ込む。そして泥のように眠る。
朝はすぐに巡りき、疲れが取れる暇などなくまた次の一日は始まる。
初めはやりがいのあった仕事も、気づけば男性社員の体のいい踏み台でしかなく、セクハラは相変わらず横行し男女平等の社会などどこ吹く風だ。
終わりなく繰り返される毎日に性も根も尽きた頃、わたしは一大決心をした。抱えていた仕事を機械のように処理し、勤めてから初めての長期休暇を取った。毎年、霞のように消化せずに消えていく有給休暇は最長20日を軽く保持している。悠々とした長期休暇だ。多少、同僚の視線が痛いことなど気にしない、奴らは巧く立ち回り上手に有給を消化している。人が取るとなったら気にくわないのだ。
嫌みの一つ二つをにっこりと笑って上手にかわす。働き始めて身につけた処世術だ。
ただ、こんな会社はおさらばよ。とばかりに退職届を叩き付けて辞める勇気のない自分には流石に嫌気がさす。
それにしても、何故南米なのだろう・・・・、そこのところは自分でもよくわかっていない。
行ったことのない土地ならどこでも良かった。
たまたま会社帰りにサンバのリズムを耳にした。
テレビの特番で目にした連日連夜、踊り続ける情熱的なカーニバルが頭に浮かんだ。
褐色の肌。情熱的な人々、カーニバル・・・そして密林。ん?密林?・・・またしても何故密林なのだろう。まぁ、いいか。
とにかく自分にあった知識なんてたかだかそんなものだ。
なのに、記憶の片隅に僅かばかり残っていた『いつか南米に行きたい』と言う想いが蘇る。
何故そう思っていたのか理由は忘れてしまった。忘れっぽい訳ではない。ただ、そうしないと一つ毎に立ち止まっていると時代の波に飲まれて身動きできなくなるからだ。

ツアーではない、単独一人旅の決行だ。そうと決めたら自分でも信じられないほどのスピードで全てを決めた。
ほんの小娘の時代に『自分は人とは違う、選ばれた存在なのだ。何かを成すことが出来る』と熱に浮かされたように信じていたように、この旅に『何かがわたしを呼んでいる』と非日常的な夢を描いてみる。勿論そんなものはただの錯覚である事は承知している。ただそう思うことで忘れていた情熱を思い起こそうとしているのだ。
それでも未知の国にはやはり胸が熱くなる。
不安より先にわくわくする気持ちを持つ自分は、まだまだ捨てた物ではない。なんて事を思うのもやはり錯覚だろうか。
空港に降り立つと日本とは全く違う空気がわたしを迎える。

冷暖房完備のオフィスを思い出す。
エコロジーの叫ばれる中、クール・ビィズもウォーム・ビィズも何もないビジネス・スタイルに来客への気配りと相まって自然と設定温度が変えられる。
CO2排出削減目標は、それでもダウン率70%を実現している。つまりはそれまでがどれほどの非効率性で稼働していたか・・・と言うことだ。
今でも休日勤務の社員の為に、照明からエアコンまで稼働するのだ。
働けば働くほどに、何て地球に不親切となるのだろうか。
本来こうあるべきだ。と力説したくなる。
とはいえ、観光客のためかエアポートの中は日本と何ら変わらない快適さで満ちていた。
でも、ここからが違う。わたしは外国の観光客向けの設備の整ったホテルを予約しているわけではない。
きょろきょろと周りを見回しているわたしに向かって現地の男が歩いてきた。
「ナルセさま」
流暢な日本語で話しかけられる。
名前がカタカナで呼ばれたような気がするのは、やはり相手が外国人だというわたしの思いこみのせいだ。
日本から雇った現地のガイドである。誠実そうな50代半ばの男性だ。
インターネットに接続すると、お好みで現地ガイドを選べるサイトがある。そこから一人、日本語の話せるガイドを選んだ。家にいながら全ての手配が出来る便利な世の中になったものだと思う。
サイトには見るからに女性受けのするかっこいい男性の登録もあったが、別にアバンチュールをしたかったわけではないので、彼は丁度良かった。
変にご機嫌とりのリップ・サービスは好きではない。
「ワタシはムタイといいます。これから一週間、ナルセさまのガイドを勤めさせて頂きます」
「成瀬です。これから一週間宜しくお願いします。・・・で、早速で悪いんだけれど、ひとまずはお願いしているホテルへ案内してもらえるかしら?」
丁寧に挨拶をしてくれるガイド役のムタイを急かした。
早く非日常的な世界に飛び出したいと心が逸るのだ。

用意されていた車に乗り込み、数キロの道のりを走る。
観光客が集まる町からは少し離れたところに建つ小さなホテルに案内された。
賑わいは遠く離れ、すぐ裏手には生い茂った林がある。望むままに密林というイメージである。わたしの鼓動は早くなる。
「ナルセさま、ご希望のホテルをお探ししましたが、本当はあまりお勧めしたくはないのです。だから、一つわたしにお約束ください」
目を輝かせるわたしに向かってムタイが言うのだ。彼は本当に舌を巻くほどに日本語が堪能である。
「何を約束すればいいの?」
「この奥にある林には決して、夜一人では立ち入ってはなりません」
見れば昼間でも薄暗く、夜一人で足を踏み入れるには躊躇われるほどである。
黙っておれば、一人で立ち入ろうなどと、そんな考えは浮かびはしなかったろう。
「何故?」
つい、興味を持ってしまったわたしは聞いてみた。
「ここは、人でないものが棲むと言われ、地元の人間でさえ夜ともなれば足を踏み入れるどころか近寄ることすらしない、汚してはならぬ禁断の地なのです。どうかわたしに約束してください」
”人でないものが棲む”、”禁断の地”
立て続けに出てくる魅力的な言葉に、思わず胸が躍るではないか。
「ナルセさま、約束を!」
そんなわたしに気づいたのか、ムタイは少しきつい口調で約束を迫った。
「わかったわ。近づかない、本当よ」
ムタイに悟られないように、興味のないふりをしてみせる。
そんなわたしの様子に納得したのか、その話はそれで終わった。
しかし、見知らぬ土地に来た開放感も手伝い、わたしには最早その約束を守る気持ちなど毛頭なかったのである。
平和な国で生まれ育ってきたせいなのだろうか、その土地の人が大事に守ってきた事柄に対する配慮が全く欠けていた。

~ 続く ~

ワーク・シェアリング・・・とか?

 2009-01-11

仕事始めからまだわずか1週間だと言うのに止まらない下降に現場は急展開。
残業削減に次ぐ削減。しかし作業は削減されない。ここがポイント。
これも人を切らずに人件費削減を考える一種のワーク・シェアリングな訳なのだ・・・・。収入は激減する。
いかに効率よく合理的に作業をこなしていくかを考えても考えても与えられた時間内に仕事は終わらない。
決められた時間内に帰らなければならないので、早朝、今まで以上に早く出社し作業を開始する。(つまりはサービス残業な訳だ。時間帯が前か後かの違いだけで)
翌日に持ち越さなければならない仕事は、帰社後もいつまでも頭の中に残る。
翌日出勤して仕事を始めるまでの間、常に考え続けているわけである。
今回などのようにキリが良いところで仕事を終えられなかった時に連休を挟むと延々と考え続ける訳である。今も頭をよぎる。
もともと、寝ている間も仕事をしているような人間なので、輪をかけてそれが酷くなって休んだ気がしない。

小説の続きを考えようとしても仕事がちらついて落ち着かない。
ちょっと・・・しんどいぞ・・・・・(^^;)

いっそ、実質のワークをシェアしてくれっ!
・・・無理だろうなぁ、誰でもがどんな分野のどんな仕事でも出来るくらいに同じ能力を有していない限りは。
自分にはその能力差によって出来る仕事と出来ない仕事がある。
だからワーク・シェアリングは叫ばない・・・・。


【短編】情炎 ~辰哉そして竜真~ 壱

 2009-01-12


「茅子!茅子?どこにいる」
辰哉の声が響く。 
「なあに、あにさま、恥ずかしい」
勢いよく障子を開けた辰哉の目に、仲良く談笑をしていた茅子、姿子、竜真の姿が飛び込んでくる。
「おや、いらしてたんですか、みっともない声を出して失礼しました」
来客に気づかなかった辰哉は声を落とし、笑顔を取り繕った。
「辰哉さん、お邪魔しています」
礼儀正しく竜真は立ち上がり深々と頭を下げた。
「茅子、ちょっとこっちに来なさい」
手招きをして歳の離れた妹を呼ぶ。
呼ばれた茅子は兄が手にしているものに気がついた。
「あら、あにさま、それ・・・読んでしまわれたのね」
辰哉の方へ向かいかけた足が止まった。
怒りで顔を赤くし、震える手が握りしめているのは茅子が書き溜めた雑文の帳面だった。
「あら、じゃない。何なんだ、これは・・・・」
茅子は叱られる子供のように慌てて竜真と姿子の後ろに隠れる。
辰哉は後の言葉が続かなかった。
「あら、面白くなかったかしら?」
「面白いとか面白くないとかの問題じゃないっ!」
「きゃっ・・・」
辰哉の剣幕に頭を引っ込める。
「言うに事欠いて・・・」
「あにさま、あんまりお怒りになりますと、血圧が上がりましてよ」
「茅子!」
辰哉は大きな溜息を吐いた。茅子はそんな辰哉の様子を再び頭をあげて覗き見た。
「竜真さんは面白いって仰って下さったわ。それに姿子さんも喜んでいらしたわ」
「姿子と竜馬くんにもこんな破廉恥なものを読ませたのか、いや、何よりも二人に対して失礼じゃないかっ!」
辰哉の顔は今度は青くなった。
「まあ、失礼ね、破廉恥だなんて。わたし女流作家を目指してますのよ」
「破廉恥以外にどんな形容があると言うのだ。嫁入り前の娘の書く言葉ではない・・・はっ、まさか」
二人のやりとりを笑いを浮かべながら見ていた竜真の方に視線を移した。
「まさかとは思うが、きみ・・・」
疑いの眼差しに竜真は慌てて否定した。
「いやだな、辰哉さん、そんな目で見ないで下さいよ。僕は知りませんよ。茅子さんは人一倍想像力が豊かでいらっしゃるから」
「うむぅ・・・」
「辰哉さん、宜しいじゃありませんの。他人様にご迷惑をかけた訳ではなし」
姿子にいなされて、辰哉は少々声のトーンを落とした。
「うむ、・・・・まあ、君たちが些かも気にしないと言うのなら、それはそうなのだが」
すっきりしない辰哉に姿子は切り返す。
「それとも辰哉さん、あなたやはり何か心やましい事がありますの?」
「な、何を・・・」
「ほら、狼狽えた」
茅子が口を出す。
「お前は黙っていなさい」
「時折、わたくし茅子さんを見つめる辰哉さんの眼差しに灼ける事がありましてよ」
少し憮然とした調子で言う。
「し・・・姿子・・・」
辰哉は全く言葉を無くしてしまう。そんな様子に姿子は吹き出した。
「くすくす、冗談ですわ」
「ほらほら、姿子さんも茅ちゃんも。真面目な辰哉さんをそんなに苛めちゃ、お気の毒じゃないですか」
竜馬が助けの舟を出す。
「わかったわかった、受け容れがたいがこの雑文に関しては不問に伏すよ」
「何がお気に召さないの?」
辰哉の言葉に茅子は真剣な顔になった。そんな茅子に辰哉は困ったような顔をする。考えを巡らせて思い当たった事柄を口にした。
「姿子と竜真くんが恋仲になるというのは面白くないな」
「ま・・」
辰哉の一言に恥じらいの声を漏らし姿子の頬が紅く染まる。
「お熱いこと」
茅子はぷいと後ろを向いた。
「姿子、わたしにもお茶をいただけないか?」
席に着いた辰哉の言葉より先に姿子はお茶の準備を終えその前に置く。
仲睦まじい二人の様子に茅子はそっと席を外した。竜真はその茅子の後を追った。
辰哉は37、姿子は31。
既に夫婦であっていても不思議はない。しかし、茅子を嫁に出すまではと辰哉は他人を家に入れようとしなかった。
幼なじみとして育った姿子はそんな辰哉の心を汲み、黙って待つ女の立場を甘んじて受け入れていた。
茅子はそんな二人に安堵と、そして苛立ちにも似た複雑な心境を抱く。
雑多な感情を抱いて茅子は裏庭にある蔵の扉を開ける。
「茅ちゃん・・・・」
茅子を追ってきた竜真に声を掛けられた。
「竜真さん・・・何故ついていらっしゃるの」
「あそこで僕一人が二人にあてられていろと言うのかい?」
茅子が溜息を吐いた。
「浮かない顔だね」
「わたしが、あにさまの邪魔をしているのよね」
「そうだね」
否定をしてもらえなかった事に茅子は不機嫌な顔を見せた。そんな茅子に竜真は苦笑する。
「もうそろそろ、潮時じゃないのかい?いい加減に僕の元においでよ」
優しく誘う竜真に茅子の表情も和らぐ。
「貴男は姿子さんがお好きなんだと思ってましたわ」
少しいじわるそうに言う。そんな言葉には竜真は些かも動じない。
「彼女は魅力的な女性だけどね。だけど、辰哉さん一筋だから僕たちには勝ち目はないよ」
「そうね。自分でも不毛な事は理解はしているのよ・・・・・。でも、もう少し待って下さるかしら。気持ちの整理がつくまで・・・・あと、少し・・・」
「あれは・・・・君の願望?」
茅子はじっと竜真の目を見たあと、視線をはずすと小さく呟いた。
「あんな女死んでしまえばいいのに・・・・」
「怖いな」
ふと漏らした言葉を竜真に聞き取られて茅子は口にした言葉の意味を嫌悪した。
「ああ、嘘、嘘よ。わたしったら何てことを口にするのかしら。姿子さんはまるで本当の姉さまのように、いつもわたしにも優しかったのに」
「違うね。それが君の本心なんだ。君はいつも二人を見てその腹の中にどろどろとした醜い塊を育ててきたんだ」
茅子はきっと竜真を睨み付けた。
「あなたは時折とてもいじわるだわ」
「君は僕を一途で真面目な男だと思いこみたいみたいだけれど、これが僕の本質かも知れないよ」
俯く茅子の肩に手をおいて、まるで子供をあやすかのようにその頭を優しく撫で付けながら耳元で囁いた。
その声が酷く冷たく感じ、茅子は思わず竜真から離れると蔵の中へと逃げ込んだ。
小さな頃から入り浸っていた茅子にとっては目を閉じていてもどこに何があるか手に取るようにわかる。一人でずんずん奥へと進んでいく。
竜真は少し間を空けてからゆっくりと歩を進めた。
「こんなところでかくれんぼは、少し僕に分が悪いとは思わないかい?」
声をかけながら茅子の気配を追う。
茅子はよく知る竜真の筈なのに、近づいてくる彼に何故か恐ろしさを感じていた。


第649回「お雑煮の味は?」

 2009-01-12

第649回「お雑煮の味は?」



具は大根、京人参、餅
調味料は かつおだし、白みそ
そしてトッピングは青のり、粉かつぶし

それがお雑煮の味、

すまし汁とかいろいろあるみたいですが、このお雑煮しか食べたことがないですし、このお雑煮しか作りません。

おいしい、おいしくない、じゃなく、きっとお正月のお雑煮というのはこれ!っていうインプットがなされてるんでしょう。

んでも、ここ10年ほどお雑煮食べてないので、お正月であってお正月でないお正月を迎え続けています。

お雑煮・・・食べたくなったな。
でも白みそ、高けぇし・・・・。
めんどーだな。

第651回「お寿司のワサビは好き?苦手?」

 2009-01-13

第651回「お寿司のワサビは好き?苦手?」



わさびは大好きです。
でも、握り寿司のわさびは食べません。
だって、お寿司が大っキライだから・・・・・(^^;)

あ、お寿司のガリとかも大好きです。

でも、握り寿司は食べません←しつこい。

巻きずしで生モノさえ入っていなかったらお寿司という代物は食べます。
でも、普通に巻きずしにわさびは入ってないです。

わさびは好きだけれどもわさびを食べられる機会が非常に少ないです。

衝撃的だった発表・・・とか?

 2009-01-13
先週のニュースで、一番衝撃的だったのは最大手のパナソニックの設備投資の減額発表・・・だろうか?
関西を拠点とする、液晶・プラズマの新工場建設が発表され着工されたのはまだ記憶に新しい。
その2工場が完成ならぬうちから、投資減額が発表されたのだ。
しばらく、電機業界はプラズマ・液晶を主力商品として戦略を展開していけるだろうと言う見通しだった。いずれはそれに変わるものが出てくるとしてもまだ数年間は安泰と思っていたのに去年の秋からの経済状態の悪化でここまで来たか・・・と言う感じだ。
向上心建設発表当時は経済の活性に寄せられる期待にわいた。

住んでいる地域の関係だからだろうか、シャープやソニー、トヨタと言った大手のニュース以上に衝撃を受けるものだった。
次期主力の流れは何だろうか、何を打ち出せば電気業界は盛り返すのだろうか。
自動車関連者は自動車業界の未来を、電気関連者は電気業界の未来をどう見据えていかなければならないのだろうか。

・・・・・自分のネコ頭では想像が及ばない・・・・(泣)


恋愛のメカニズム?・・・とか。

 2009-01-15

NHKで面白い番組をやっていた。シリーズ放送の1回目を観たわけだが、『男と女』・・・いや『女と男』だったっけか、恋愛のメカニズムの解明らしい。
非常に興味深く面白い。
機会があればシリーズを通して観てみよう。
恋の持続期間は18ヶ月から3年との統計。なるほど・・・・。
今はエゴイズムで異常な執着をもつ恋愛ものを書いているから、今度の参考にしよう(笑)
恋か愛か・・・うーん、それが問題だ。

男と女ではその役割分担によって脳の働きが違うのもおもしろい。
番組構成の惹かれあう男と女よりもすれ違う男と女の内容に意義あり。
すれ違う原因克服に何故男の方ばかりが、女に合わせなければならないのか?そこは釈然としなかったぞ。
些細な事まで話し合ってコミュニケーションを深めたいのが女で、問題解決の為だけの話し合いでとどめたいのが男であるとわかっているのならば、合わせられる方が合わせればいいではないか。
テレビでは一方的に男が女に合わせるべき、のような内容だった。
具にもつかない話をするよりも論点を絞って必要な事だけを話す方が合理的だと思うのだがそれではいけないのだろうか・・・・。
うーん・・・・うーん・・・と考えてみる。
わからん(^^;)
自分は無駄話が嫌いだ・・・・・。
過剰なストレスを感じるのである。
いつまでも終わりをみない話に付き合っていると、面倒くさくなって最後に『だから何?』と要点を聞きたくなるのである。
自分はどうやら聞き上手ではないようである。
相手に対して質問もしない。
別にどうでもいいわけではないけれども、必要であれば話をするだろう。と思っているのだ。
だからあえて聞かないし、自分の事もすぐには話さない。
自分をよく知ってもらいたい。と言う欲求も希薄なのかも知れない。
それはいけない事なのだろうか・・・・。
困ったなぁ。
黙ってて空気を感じるだけじゃまずいのか。

第653回「日本人に生まれてきてよかったーと思うこと」

 2009-01-15

第653回「日本人に生まれてきてよかったーと思うこと」



日本人に生まれてきてよかったー、と思うこと?

・・・・・
古文を読み解くとき、その情景や情感を流れるように美しい言葉で表現されているのに出会った瞬間・・・ですかね。
その感性は日本人でなければ、絶対に分からない筈。

それに尽きます。

古き時代に使われてきた言葉のなんと美しい事か。

情勢ますます厳しく・・・・

 2009-01-17
1月も半ばを過ぎ、2月、3月も急降下を迎えるのは必至。
残業規制のかかるなか、秋までの安穏とした空気のまま平気で残業申請を行う人間の数は減らない、忙しさのアピールか、無能さのアピールか・・・・。
残業はするのに勤務時間中の私語は目立つ。
朝の挨拶、帰りの挨拶以外は勤務中には仕事に直接関係する話以外口にしない自分には理解が出来ない。・・・・無駄だ・・・。
削減するべき目標額にはほど遠く、目標額に達しなければ更なる人員削減に踏み切られるのは目に見えている。
自ずに返るのが分からないのは、時代を読めないのか空気が読めないのか。口で言うほどに危機感一つ感じない行動に、ふと、そんな事を物思う。
間違いなく今期終了時には来年度に備えての組織改編・大幅な人員削減が実施されるであろう。
今までは余剰人員の削減だったが、今度は更なる効率の見直しにより一見忙しそうに見える部署であっても人員削減の波がやってくる。
忙しいから大丈夫。と言うのは何の根拠もない安心感である。
その忙しさは中止・延期の一言で解消される事に気がついていない。
タイミング良く忙しい時期に入っていて来期の残留が決まっても、その次にはまだまだ安心できる状況になるとは言えない。
派遣においては、まずは3月、残留か放流か・・・・。
次は10月残留か、放流か・・・・・。
今の経済状況が変わらない限りは地盤が固まることはないのだろう。
んで、今の情勢を見ていると放流が遅くなればなるほど不利?なんではないか?と考えるのだが・・・・。
ああ、そういえば誰かがテレビのインタビューで「出るも地獄、残るも地獄」と言っていたなぁ。
まさしくその通りかもしれない。


第655回「ガム派?アメ派?」

 2009-01-18

第655回「ガム派?アメ派?」



・・・派?てなに・・・
日常的にガムもアメも口にしないのでどちらかと問われると答えられない。

でも風邪をひいたときには、気が向けば、のどあめくらいは舐める時がある・・・時もあるかも・・・。

で、あめかなぁ。

あんまり食いたいと思わないし・・・・。
そもそも、人はどういう時にガムとかアメとかを口にするのだろうか?

よくアメとかガムをすすめられる時があるけど、いつも
”ノー・サンキュー”
を通している。
いや、食べたかったらこちらを気にせず、食ってくれ。
すすめられると、断ることを考えると胃が痛くなるのである。

変な気づかいを受ける度に、世の中からアメとかガムがなくなれば良いと思う今日この頃・・・。



第四章 凶つ神 1

 2009-01-18



男は指先一つ動かさず力無く凶王の腕の中に横たわっていた。
瞬きするしない虚ろな瞳の男に凶王は優しく語りかける。
「お前に、昔々のお伽話をしてやろう・・・・神とともに在ったこの大陸、そしてこの国、この都【テーベ】の話を・・・・・」
凶王の瞳は二度と戻らない遙か時の彼方を映す。


【テーベ】・・・・・大陸の南西寄りの内陸部に位置する誰もが憧れてやまない都。
内陸故に荒涼とした砂の大地と立ち入る事の許されない岩壁に阻まれた山々が大半を占める複雑な地形の大陸の中でテーベの地は水に恵まれ、緑豊かな山を有し花々は尽きる事なく咲き誇る自然の楽園だった。人々は一日を日の出とともに始め、日没とともに終える。日々の営みに逆らうことなく、人心はいつも豊かで心から生きることを楽しむ。
人より神と呼ばれるようになったものたちも緩やかに流れる時の中でそんな人々とともに在り続けた。
光の男神シリン、豊穣の女神レーガ。
テーベは、この二神を身の内に呼び込み依り代となる力を持つ血筋の王家が統べる国の都。
純粋で民を思い悪心を持たない王族の直系のみがその力を操る事を可能とした。代々受け継がれてきたその能力で以て、神と人との結び付きが他国に類なき強さを持たらした。
二神は何よりも無垢なる魂を持つテーベの民を慈しんだ。
しかし、人が神と呼び畏れ敬う種である彼らはヒトの住まうこの地に昔から共にいたわけではない。

神と呼ばれる彼らは今のヒトが生まれ出づる前には、この大陸に違う種として数多く存在していた。
古くより自然の中に溶け込み、長命で今のヒトの持たざる力を持ち、時には自然すら操ることも出来るその強大な力は自分の身を守る事のみに使われ、その力でもって他の存在を傷つける事は一切しなかった。
しかし、彼らのその数は長命種の運命なのか、時の流れ故の残酷さなのか減少の一途を辿る。
絶対数が少なくなっても、同種同士が群れで生活する事が元々より稀であった彼らは大陸全土に渡り点在し個々に暮らす。
代わりにやがて姿を消し始めたヒトが大陸全土に増え広がり始める。
一線を画す彼らは完全にヒトの前からその存在を隠した。

大陸からその姿を消したと思われた彼らが再び姿を現したのは、一人のヒトの子がきっかけだった。
今は豊かなテーベも当時は決して豊かな土地という訳ではなかった。
小さな貧しい部族に生まれた少年はいつも夜空に輝く数多の小さな光に祈る。
明日も今日と変わらぬ一日が訪れますように、人々が絶えず笑顔でいられますように、自分の大切な小さき生き物たちが明日も無事に過ごせますように。小さな手を合わせて一心に祈る。
その祈りは彼らの一人、シリンの元に優しい響きとなって届く。
シリンは別次元にある大陸の中心部にそびえ立つ大木の地中深く張り巡らされた絡み合う根と根の間に形成される狭間に棲む。
時折届くその響きが何なのかを知らずにいた。ただその心地よさに酔いしれ、いつしかシリンはその祈りを心待ちにする。
ある日、届いた響きはそれまでとは全く異なる響きを持ていた。
自然に涙が頬を伝うほどに胸を締め付ける。こ度の悲しい響きは、シリンに時空を越えさせた。それと意識したわけではない。そんな風に行動する事はシリンにとっても初めての経験だった。
虹光の中をくぐり抜けたシリンの目の前に降るような星空が現れる。
先刻まで自分がいた場所とは全く違う景観が目の前に広がる。
地に降り立つシリンが辺りを見回す迄もなく、跪き手を組み合わせて祈りを捧げていた一人の少年の姿が間近にあった。
いつも届いていた心地よい響きがその少年の心であった事にシリンは驚いた。
突然に何もない空間の目映い光の中から現れたシリンを身動き一つせず見上げる少年の心に恐怖はない。
シリンも黙ったまま少年を見下ろす。
僅かに流れた時間を破り、少年が先にそっと小さな手のひらをシリンに延ばした。
つられるようにシリンも手を延ばす。まるで最初から決められた動作であるかのように・・・・。
指先の触れ合ったその瞬間シリンの身体は消え去り少年の身体が光を放った。

シリンの視点は再び位置を変えていた。
星を見上げるとつい先ほど自分が立っていたのとは真反対の位置の上、いつもの馴染んだ自分の目の高さでもない。
さらさらと流れる血流に細胞一つ一つの息吹を全身で感じ取る。隅々から漲り渡る自分の力が心地よい。己の持つ凄まじいまでの力を知るシリンはいつも溢れ出す力を押さえることに神経を使い、そんな風に心地よさを感じた事はない。
感じる違和も、決して不快なものではなかった。
しかし、思わず力を解放しそうになる自分に覚えた恐怖がシリンの中に入り組む心・・・正しくはシリンを取り込んでいた心、だろうか、を弾き飛ばした。
シリンは再び少年のいる空間の中に姿を現した。
それと同時に光を放っていた少年の身体も元にと戻る。
それは瞬く間の出来事だった。
『何をした?お前・・・・』
少年は不思議そうな顔をしたあと、驚くシリンにただ無邪気に微笑む。
ゆっくり立ち上がった少年はシリンの真正面に向き直りその両手を取る。
手のひらを自分に向けて今度はしっかりと掌を合わせた。
合わせた手のひらからはシリンから少年へ、少年からシリンへと暖かいものが通い合う。
二人の身体を軸としてシリンの光は風を巻き起こし、二人の身体を包む。シリンの髪がキラキラと舞い上がる。
シリンは理解した。
少年はシリンをその身の内に呼び込む能力を備えていた。
初めて触れたヒトである少年の澄んだ心にシリンは惹き付けられる。

シリンの放つ光にいつしか、二人の周りに人が集まってきていた。ざわめきに気づき周囲に目をやると、離れた場所でヒトがじっとみている。
遠巻きにシリンを見つめる人々の中に両親を見つけた少年はシリンの手を離し彼らの元へと駆け寄った。
少年はシリンを指さし何かを話しているが、ヒトはシリンには近づかない。
シリンは黙って再び空間へと消えた。
今度は少年の中ではなく、自分の棲み家へと時空を越える。
シリンの消えた後、彼らを夜の闇が包む。それぞれの持つ燭光が辺りを照らすが光を纏うシリンを見た後では頼りなさが際だつ。
誰からともなく人々は跪き始めた。シリンは既にその場にいないというのに、シリンの消えた場所を囲むように地に頭を擦り付けるほどに平伏し手を合わせた。


続く

第660回「ブログの閲覧は、携帯?パソコン?」

 2009-01-24
第660回「ブログの閲覧は、携帯?パソコン?」




パソコン?携帯?

わはは・・・二択ですかい。
ブー!!

PDAです。
パソコンではありません。携帯でもありません。
あ、携帯っちゃ携帯か?
しかし携帯ではなくちゃんとPDAと言う名称があります。
携帯とはまた違います。

基本はPDAで、あとはパソコン、
携帯でブログ閲覧は一度も使った事がないですねー(^^;)
それ以外にも使いませんが。

これからは携帯が主流か?PDAは生き残れるか?の選択で自分は一も二もなくPDAを選びました。
携帯が生き残ってもきっと使わない事がわかっていたので。

PDAだけで、つまらない情報の波に乗ることもなく、平穏無事に生きてます。


第659回「おいしい野菜の食べ方」

 2009-01-24

第659回「おいしい野菜の食べ方」




おいしい野菜の食べ方・・・・
野菜はどうやって食べてもおいしいし、・・・何もしないのが一番おいしい。

でも、生はお腹を冷やすので、しんなりとなるくらいに熱を通しての温野菜。
ドレッシングはお好みに合わせて。
何もつけなくてもおいしいし、塩だけでもおいしい。

鍋もいいかも。
肉や魚介類で出汁を出してもおいしいかもしれないけれど、野菜だけってのも十分においしい。

野菜だと味付けに困ることがないからいいよなぁ。
これが肉や魚だと臭みがあったら食べれたものじゃないし、下ごしらえが何より重要になってくる、あ、それは安い物しか入手してないからか?(^^;)

第四章 凶つ神 2

 2009-01-24
自分の空間に戻ってきてもシリンは、少年との出会いの余韻に酔いしれる。
光輝くシリンが戻ったことで闇に閉ざされていた空間が昼間のように照らされた。様々な形状の根のディテールn細部が露わになる。
その影から穏やかな光を纏うレーガが姿を現した。
さらさらと動く衣装に合わせて光は小さな結晶となって軽やかにこぼれ落ちては消える。
『随分とご機嫌の様子ね。あなたがこの地を離れるなんて珍しい事もあるものですわね』
『レーガ・・・来ていたのか。少し愉快な事があってね。それより君、出歩いて大丈夫なのか?君の住まう西の沿岸で毒気に当てられて伏せっていると聞いたが』
『空に住まうナガラにお聞きになったのね』
『たまにここにも訪れる』
『そうね。でも、幾らわたしたちが群れを持たないと言っても、貴方はわたしたちを束ねるお立場。全く姿をお見せにならないのでは、気掛かりにもなりますわ』
笑みを浮かべてはいるが、レーガの顔色は冴えない。
シリンは手近にある根に手を当て目を閉じた。
『【アス】』
小さく呟くと、根はまるで生きているかのようにするすると延び、そこだけ時間の流れが違うかのように増殖を繰り返し細かい根を張り巡らせ、あっと言う間に成長し空間の合間をぬうように寝台を作る。最後に壁を張ると瞬く間に部屋を一室作り上げた。
『顔色が芳しくない。ここへ座るといい』
根から手を離したシリンはレーガの手を取り出来たばかりの寝台の上へと腰掛けさせた後、最後の仕上げに数カ所の天を向く小さな窪みに手を触れ自分の黄金の光を移す。
『レーガ、エネルギーの放出を止めなさい』
シリンの言葉にレーガの纏っていた光は弱々しくなって消えた。シリンも自らの身体の放つ光を消し去る。
『わたしから離れてもこの光は消えずに、君の意志に呼応してその光度を調節する。ここの闇はわたしにとっては心地よいが慣れない君には困ることも多かろう』
『すみません、シリン』
申し訳なさそうな顔を見せるレーガに気づいてシリンは笑みを浮かべた。
「何、気にすることはない。本調子に戻るまでここに滞在するといい。わたしはこの場を離れるから横になって休みなさい」
立ち去るシリンの後ろ姿を見送ったあとレーガは寝台に横になるとシリンの残していった光を見つめた後、静かに目を閉じた。

つづく

短くアップ・・・

 2009-01-24

どうやら長い記事だとアップ出来ない事が、確実となった。

・・・・うーん、小説は結構長いんだけど、アップ出来なければ仕方がないので短くしてアップする事にした。
細切れを読んでいただく事になるけれども、そこはご容赦あれ。
気が向いたらPCを立ち上げて長いままアップするけれども、多分面倒がりな自分は滅多にしない。
PCルームは寒いし・・・・(^^;)

で、久しぶりに『遙かいにしへ・・』をアップ出来た。
次は『タラ・・』か『情炎・・・』か・・・?
ものはあるので適当にアップしてゆく。

通信が出来る限りは、だが。

それにしても今日は寒いっす。

でも、夏よりは許せます。
寒いくらいじゃキレないから。
・・・・暑いとキレるキレる。
辛抱が足りないのだろうか。

終身雇用制度に反対する・・・・とか?

 2009-01-25

自分は終身雇用制度には反対である。
終身雇用制度とは、どういうものだろう。終身雇用に対する企業の社員に対する扱いというものに対する自分のイメージは酷く悪い。
雇用は保障されるのかも知れない。・・・でも、会社が倒産したら一緒だと言う事を忘れてはならない。
企業の倒産はあり得ない話ではない。どんな大手でも倒産の危機は日常的にある。
決して一生涯安心な訳ではない。ましてや昔の高度経済成長期と違う今のどん詰まり今後もどれだけ続くかわからない不透明な時代であれば尚更だろう。
終身雇用となれば、会社は会社の利益優先でその個人を一存でどうとでも出来るのである。
どこにでも出張はあるし、転勤も勿論だろう、部署の移動も頻繁に行われる。勿論陰に隠れてのリストラもある。
終身雇用の名の元に正社員は逆らう事の許されない、それこそ、モノだった時代がある。
選択の自由などなく、生かさぬように殺さぬように馬車馬のように企業の利益の為に尽くして逆らわずに働くのだ。
何があっても耐えて耐えて耐え続け、それが苦でない人は正社員として生涯の安定?と退職金が得られるのである。
24時間戦えますか?しかも企業だけの為に・・・。
自分にはそのイメージが深く刻み込まれている。
今、雇用に自由があるのは終身雇用制度が崩壊したお陰である。

そんなイメージの根強い自分は終身雇用制度に反対したい。

しかし・・・今更終身雇用制度となっても、きっと働く側は、自分も含め辛抱のきかない世代なので無理だろうなぁ・・・とは思うけど。

どうだろ?


第4章 凶つ神 3

 2009-01-26
レーガを残してシリンは更に地底へと向かい続く木の根で編み込まれた道を歩くと、程なくして突き当たる場所で止まった。
先だってレーガの為の部屋を作った時と同じようにシリンは目の前に競り出る木の根に手を当てる。
『【アス】・・・無理な力を使わせてすまなかった』
根は大きく動きシリンの身体に絡み付く。
シリンの身体から再び光が溢れ出す。しかしそれは半径1m以上に漏れ出る事なく、不思議な渦に飲まれて根の中へと吸収されていく。
『大した仕事ではない。わたしも日々こうやって貴方の力を糧としてご馳走になっている』
【アス】と名のある大木の微動する根の振動が耳に届く周波数で言葉を形成する。
シリン自身が持て余している力は、それを食らうことの出来る【アス】の存在によって均衡を保っていた。
そして、尽きることのないシリンの力は【アス】の糧となるだけでなく同族の彼らを癒やす生命の源でもある。
レーガがシリンの元に居続けるのもそれが理由だった。レーガの棲まう大地の汚れは彼女の身体を酷く蝕んでいた。

独りを好むシリンも眠り続けるレーガの存在に心乱される事もなく静かに流れる時の中を過ごす。
しかし、少年の祈りが届く時、外に出ることを望まないシリンの心を突き動かす。
シリンが再び時空を越える。
その僅かな波動は空気の乱れとなって、同じ空間を共有しているレーガの元に打ち寄せた。
『シリン?稀有な事もあること・・・・・』
一度目を開いたレーガだったが、そう呟くと再び深い眠りに落ちた。

シリンは再びヒトの地へ降りた。
前に訪れた時と変わらぬ降るような星空、そして目の前にはシリンの出現が分かっていたかのように少年が立つ。
視線が交わされる。言葉は必要なかった。
それとは意識せずとも自然と同調する魂。
手に取るように少年の全てがわかる。少年の名はスバルと言った。シリンはカイルの遺伝子に刻まれた全ての情報も瞬時に読みとった。

シリンの元でレーガは目に見えて回復していく。
深い眠りの中でも何度も感じた時空を越えるシリンの波動。
今宵もシリンは時空を越えていた。
レーガは寝台から身体を起こすと空に向かって左手を挙げ手のひらを左から右へ弧を描くように動かす。空間がぽっかりと口を開けその中に黄金の光が一筋長く延びている。
その先は、幾重にも折り重なる透明質な層に遮られ見えない。
レーガは久しく見なかったシリンの嬉しそうな顔を思い出す。
その先を知りたくなりレーガはシリンの光の軌跡を辿った。
シリンの降り立った地まで意識体となって追いかけたレーガは、思いもかけないシリンとヒトの子の姿を目にする。
その光景が瞬時にレーガを身体へと引き戻した。
レーガはまるでそこに今見た光景があるかのように瞬きせずに目を見開いていた。
指に力を込め震える身体を押さえ込む。それでも止まらない震えに寝布でその身をくるんだ。見開く瞳はシリンの灯した光を大きく揺らす。

『レーガ、具合はどうだ?』
戻ったシリンはレーガの元を訪れ、伏せったままの彼女を覗き込みながら声をかける。
『シリン、あの・・・』
深い眼差しを向けるシリンに言いかけた言葉を呑み込んだ。
その時、シリンが口の端に笑みを浮かべたような気がした。
シリンは後ろ手に隠し持っていた大地に実る作物をレーガの目の前に差し出す。
『これは?』
シリンの行動に怪訝な顔を見せ、その作物を手にし眺める。どれもこれも貧相で歪だ。恵みを十分に受け健康に育った作物ではない。それでも、ところどころ虫食いの跡が変色している。
シリンが収穫してきたとは思えない。
いや、それより前にあえて口にしなければならない程に自分たちはそういうものを必要としない。
ますます、不可解さは募る。
シリンは寝台に腰を下ろした。
『意識体を飛ばせるほど回復したのなら、もう心配はいらないな』
レーガの顔色が変わる。シリンはレーガの行動に気づいていた。

【短編】情炎 ~辰哉そして竜真~ 弐

 2009-01-27

「辰哉さん?」
姿子とたわいのない談笑をしていた辰哉は気づけば時計の針ばかりに気を取られていた。場を離れたまま戻ってこない茅子が気にかかっているのだ。
何度か話の途中で姿子に名前を呼ばれる。
「茅子は遅いな」
ぽつりと言った言葉に姿子が口元に手を当ててくすくすと笑う。
「竜真さんと一緒なのがお気にかかるんでしょう」
「む・・・」
「ほら、図星。茅子さんも、もう子供じゃないんですのよ」
「むぅ・・・」
言い当てられて言葉を飲むのは辰哉の癖だ。
「・・・・・やっぱり少し様子を見てくるよ」
時を刻む時計の針を見つめると落ち着かない様子で腰をあげた。
「困ったお兄さまだこと」
そんな辰哉を姿子は笑って見送った。
誰もいなくなった部屋の中で一人残された姿子は放置されたままの茅子の帳面に目をやった。
「本当に・・・・灼けるわね」
ペラペラとページを捲りながら、つい溜息を吐いてしまう姿子の顔に翳りが浮かぶ。

辰哉は庭に降り立つと、まるで茅子の行き先が分かっていたかのように真っ直ぐに離れの横に位置する蔵へと向かった。
入り口は開け放たれたままだ。
陽を遮る造りの蔵の中は日中であっても暗い。明かりを持たずに足を踏み入れると戸口から差し込む陽の光だけが頼りになる。
「茅子、いるんだろう?」
戸口で声を掛けた。
奥の方では竜真がやっと茅子を探し当てたところだった。
「やれやれ、辰哉さんのお出ましだ」
辰哉の声に竜真は掴んだばかりの茅子の腕を放した。
「茅ちゃん、いい機会かもしれないよ」
竜真は立ち上がると袴の裾を払った。

声をかけて暫くすると奥の方で人の動く気配がする。それに気づいた辰哉はじっと戸口で待った。
ぼんやりとした人影が戸口へ向かってやってくる。
「茅子?」
しかし、近づいて来た人影の背丈が茅子ではない事にはすぐ気づいた。辰哉の心中は穏やかではない。
「竜真くんか・・・・。ここで何をしていた?茅子は中か?」
逆光ではっきりとは分からないが、その語調から険しい顔を見せているのであろう辰哉に竜真は首をすくめた。
「いやだなぁ、辰哉さんがご心配なさるような事は何もしてやしませんよ。茅ちゃんと少し話を・・・・・ね」
戸口の端に寄り空間を空ける竜真の横をすり抜け辰哉は中へ進み入った。
暗闇に慣れない目で足下に注意を払い手探りで奥へと向かう。
「茅子?どこにいるんだい」
「あにさま・・・・」
声が聞こえる。見えもしないのに当たりを見回す。
足下にうっすらと人の輪郭を捉えた。目を凝らして辰哉はその影を見やった。闇に慣れてきた目に次第にそれははっきりとしてくる。
茅子だ。茅子が座り込んでいる。
手を差し出すが立とうとはしない。辰哉は自分が茅子の目の前に腰を下ろした。
「何かあったのか?」
優しく問いかけてみるが茅子からは何の返答もない。
目が慣れてきたといってもその表情を読み取れるほどには中は明るくない。茅子の状態を量れない苛立ちが辰哉の心を支配する。
「あっ・・」
乱暴に肩を掴まれて茅子の声が漏れた。色香を放つその声に辰哉の頭には血が上った。
「ここで二人で何をしていた?」
辰哉は声を荒げる。
そんな兄の声を初めて聞いた茅子は酷く驚いた。
「あにさま?」
掴まれた腕に力が込められているのが分かる。
「そんなに力を入れると痛いわ」
辰哉の力は緩まない。
その痛みに心ならずも茅子は辰哉の手を払っていた。
払われた手に、竜真の存在を邪推する辰哉の頭にますます血が上る。
とさり、と辰哉の手に押されて茅子が倒れる。
気がつけば茅子の細い首に手を回していた。
「あにさま・・・・」
茅子の声を聞きながら辰哉は苦痛に顔を歪ませた。
「お前は、何故あんな物を書いた?」
「?」
「やっと・・・・やっと心の奥に眠らせたと言うのに、どうしてわざわざわたしの劣情を暴く」
絞り出す声、首に当てられた手、茅子は辰哉が自分と同じ感情を抱いている事を感じ取った。
「そのまま・・・・」
茅子は言いかけてやめた。
後に続く言葉を兄を思い暫く躊躇したあと、それでも尚、思い切って言葉を続けた。
「そのまま締め上げて。あにさまの手にかかるなら、それは茅子の本望」
辰哉は思いも寄らない茅子の言葉に驚いた。緩まる手に茅子の手が掛かる。それは紛れもない茅子の本心。
「駄目!このまま、あにさまへの気持ちを抱いたまま逝かせて下さい」
辰哉は今、自分が何を聞いたのか頭の整理が追いつかず、それでも茅子の望むがままに首を締め上げた。
茅子の身体が苦しさに耐えきれず、その意志に反して激しく藻掻く。
身体に当たるその衝撃に辰哉はやっと我に返った。
慌てて首から手を離すとぐったりとする茅子の頬を打った。
「茅、茅子」
茅子を失うかも知れない恐怖に血の気が失せ手足が凍えるほどに冷たくなっていく。
数秒の間をおいて辰哉の下で茅子が激しく咳き込んだ。
「あぁ、」
目を閉じ心の奥底からの安堵の声を漏らした。息を吹き返した茅子の身体を力一杯抱き締める。
辰哉の背に手を回しながら自分の望みが叶えられなかった事に茅子は涙んだ。
「何故?あにさま、茅子はあのまま死んでしまいたかったのに」
茅子の温もりを感じながら、辰哉は自分の心を思い知った。


つづく

まことしやかに囁かれる・・・・とか・・・

 2009-01-31
いかにして生き残るかの会議の後、家に帰ると大手メーカーの赤字報告とリストラ発表。
実は700億の日立は予想外だった。

なるようになる、と流れに身を任せているだけで本当に何とかなるならいいけれども、何とかなるのは何とかしようとした努力した結果だと言う事を知っている自分は出来る事は何があるかと考えるだけで、かなりぐったりとしている。
実行するだけの体力が残されるだろうか?(笑)

今でも○○業界大手のメーカ各社の倒産の噂がまことしやかに囁かれる。
ああ、成る程な、それで政府は一般企業に対する支援を打ち出したのか。などと勘ぐってみる。
確かに大手企業の倒産は経済に大きな打撃を与える。
政府としては何か手を打たざるを得ないだろう。
大手企業がどんどん倒れていくと、まず残った企業は優秀な人材の確保を急ぐ。
景気が少々、上向いたくらいでは、今職を失った人間に雇用の機会が訪れるのはますます先の話になる。自分の属する企業もそうだけれども、他の企業も出来るだけ倒産してくれるなよ。と願うしかない。
今、人を切ろうが何をしようが企業さえ生き残っていてくれれば、いつかは雇用の機会が訪れるのだ。目の前に団塊の世代の大量退職が控えているのだから、若い人なら尚更だろう。
しかし、受け入れる企業がないとすると・・・・。
今の雇用の不安より先の世代の雇用の不安を感じる。外需の拡大はありえそうにないので、内需の拡大をはかりたいところだけれども、消費の紐もますますきつくなっている。
まあ、消費税が近い将来あがるとなれば、その時に備えて消費は出来るだけおさえておきたいのは国民の心情だろう。
いつ職を失うかも知れないご時世で、12000程度支給されたところで、高級和牛を食べようなどと思えるほど国民の生活は潤っていない。
せいぜい、ぎりぎりの生活を支える為に使われるか貯蓄か、その二つが大半だと思っているのだが。

企業の倒産と言うのは、社員には何一つ知らされない。
ある日、会社に行くと倒産していた。というのが現状である。
アンテナを張り巡らせている人は既に詳細な危険情報を入手していることだろう。
上半期の利益がどんなに高かろうと、現在の状況は既にそれを食いつぶしまくっている状況。
上の状況を見ようとせずに、上期の数字だけ見て、不当である。と騒いでいられるのは幸せだなぁ。
せめて、我が身に降りかかるまでは危機感を抱かない人も多いので、たまには良い刺激になるだろう。などと思うしかない。
かといって噂だけに振り回されて勝手に悲壮になるのもいただけない。
さりとて何かが出来るでもなし、自分自身幾重にも保険をかけて動く他ない。
リスクだらけの世の中にあてに出来るのは我が身一つ。
さて、底に辿り着けるのはいつの事だろうか。3月が底だと言うが、それはウソだと思う。
せめて、健康にだけは注意しよう。
そんな自分はどんなタイプのインフルエンザにも有効な万能ワクチンが早く実用化されないかと期待する。

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Author:【一心】



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